2011/9/26

産業・貿易

電気自動車の充電システム標準化、ACEAがEU統一規格を提言

この記事の要約

欧州自動車工業会(ACEA)は22日、電気自動車の充電システムの標準化に関する提言をまとめた。ACEAに加盟する各社は昨年、自動車と充電装置をつなぐ充電プラグの形状や安全性などの技術仕様で合意したが、ACEAは電気自動車 […]

欧州自動車工業会(ACEA)は22日、電気自動車の充電システムの標準化に関する提言をまとめた。ACEAに加盟する各社は昨年、自動車と充電装置をつなぐ充電プラグの形状や安全性などの技術仕様で合意したが、ACEAは電気自動車の本格普及に向け、同団体が推奨する技術仕様をEUの統一規格として採用するよう、欧州委員会や標準化団体など各方面に働きかけている。

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提言によると、ACEAは乗用車や軽商用車向け充電装置のプラグに関して、交流および直流電力を用いる充電器ともType 2およびType 2コンボと呼ばれる仕様を標準規格とすることを提案している。標準化団体の承認を得て段階的に導入を進め、2017年から域内で販売するすべてのタイプの新車に適用する方針。充電スタンドなど充電設備側のプラグからケーブル、自動車側の差し込み口に至るシステム全体に相互運用性を持たせることで、利用者はどこでも簡単に電気自動車を充電できるようになる。

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ACEAのホダッチ事務局長は「充電プラグの標準化を実現することで、欧州市場で電気自動車の普及が本格化し、世界的規模での技術仕様の調和に道筋がつく。標準化は投資家に予測可能性を与える一方、自動車メーカーや充電インフラ事業者はスケールメリットを生かしてコストを抑えることができ、消費者は最高レベルの安全性と利便性を確保することができる」と強調している。

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電気自動車の普及ペースは技術仕様の標準化や充電インフラの整備など、様々な課題への取り組みによって左右されるが、ACEAは電気自動車が新車販売に占めるシェアは2020-25年に3-10%と予測している。

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