格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは4日、イタリアの長期信用格付けを「Aa2」から3段階引き下げ、「A2」にしたと発表した。財政不安の悪化を懸念したもので、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に次ぐ格下げとなる。
\イタリアはユーロ圏でギリシャに次いで債務残高が多く、国債の利回りは高水準にある。9月に540億ユーロに上る財政緊縮法案が成立し、2013年までの財政均衡を約束しているが、ムーディーズはベルルスコーニ政権の財政再建推進力に疑問があるとして格下げに踏み切った。ムーディーズによるイタリアの格下げは1993年以来、約20年ぶり。
\S&Pは9月19日、イタリアの長期信用格付けを「シングルAプラス」から「シングルA」に1段階引き下げた。ムーディーズの「A2」は、S&Pの「シングルA」に相当する。
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