2011/11/21

総合 –EUウオッチャー

ポルトガル、EU・IMFの第3弾融資実施が確実に

この記事の要約

欧州委員会と国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)は16日、財政危機でEUとIMFから金融支援を受けているポルトガルの財政再建計画が進んでいると評価する共同声明を発表した。これによりポルトガルは、同支援に基づく第 […]

欧州委員会と国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)は16日、財政危機でEUとIMFから金融支援を受けているポルトガルの財政再建計画が進んでいると評価する共同声明を発表した。これによりポルトガルは、同支援に基づく第3弾の融資を受けることが確実となった。

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EUとIMFは今年5月、ポルトガルの支援要請を受けて、3年間に総額780億ユーロの融資を行うことを決定。これまで2回にわたって融資を実行した。第3弾融資の80億ユーロ(EU53億ユーロ、IMF27億ユーロ)はユーロ圏財務相会議とIMFの正式な承認を経て、12月にも実施される見通しだ。

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EUとIMFから金融支援を受けているギリシャ、アイルランド、ポルトガルは、融資の条件として約束した財政再建の進捗状況に関する調査を欧州委、IMF、ECBが定期的に実施し、前進していると認定されなければ追加融資を受けることはできない。

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ポルトガルは、昨年に国内総生産(GDP)比9.8%まで膨らんだ財政赤字を今年は同5.9%、来年は4.5%まで縮小する必要がある。3機関は11月7~16日に実施した査察の結果、ポルトガルは景気後退による税収減などで、今年の赤字削減目標達成は難しいものの、来年は政府の追加緊縮策により達成可能と判断。「財政再建は好スタートを切った」として、政府の取り組みを概ね評価した。

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