2012/1/23

産業・貿易

BASFがGM作物事業の本社を米に、EUの規制嫌い

この記事の要約

独化学大手のBASFは16日、遺伝子組み換え(GM)作物事業子会社BASF プラント・サイエンスの本社機能を独リンブルガーホーフから米ノースカロライナ州の州都ローリーに移すと発表した。EUがGM作物を厳しく規制しているこ […]

独化学大手のBASFは16日、遺伝子組み換え(GM)作物事業子会社BASF プラント・サイエンスの本社機能を独リンブルガーホーフから米ノースカロライナ州の州都ローリーに移すと発表した。EUがGM作物を厳しく規制していることを受けた措置。これに伴い欧州の雇用規模を今後2年で140人縮小する。

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欧州ではGM作物に対する否定的な態度が消費者、農家、政治家の間で強く、BASFが開発した主に工業用でんぷんの原料や家畜飼料用として栽培されるGMジャガイモ「アムフローラ」はEUに栽培申請してから承認が下りるまでに13年を要した。同社はこうした現実を踏まえてプラント・サイエンスの本社を米国に移転。今後はGM作物の栽培が盛んな南北アメリカや将来性の高いアジア市場の開拓に特化していく。

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欧州市場向けのGM作物開発はすべて中止する。また、研究開発はローリーとベルリン、ベルギーのヘントに集約する。

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