2012/1/23

競争法

グーグルの競争法違反問題、3月末に判断

この記事の要約

インターネット検索市場におけるグーグルの商慣行をめぐり、欧州委員会が調査を進めている問題で、同委は3月末をめどに反競争的行為の有無について結論をまとめるもようだ。ロイター通信がアルムニア副委員長(競争政策担当)の発言をも […]

インターネット検索市場におけるグーグルの商慣行をめぐり、欧州委員会が調査を進めている問題で、同委は3月末をめどに反競争的行為の有無について結論をまとめるもようだ。ロイター通信がアルムニア副委員長(競争政策担当)の発言をもとに報じた。

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欧州委はグーグルがネット検索市場での優越的な地位を利用して、ライバルを締め出そうとしているとの中小検索エンジンの申し立てを受け、2010年11月にグーグルに対する調査に着手。昨年3月には米マイクロソフトも欧州委に正式な調査を要請した。申し立てを行った10社は欧州のネット検索市場で90%以上のシェアを持つグーグルが市場支配的地位を利用して、検索結果の表示で自社サービスを優遇する一方、競合するサービスの表示順位を意図的に下げるなどして競争を不当に妨害し、消費者に損害を与えていると主張している。

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アルムニア副委員長はロイターの取材に対し、「第1四半期が終わる頃に調査チームから報告を受けることになっている。それより早くなることはないだろう」と発言。3月末より前の段階で競争法違反の是正手続きに入ることはないとの考えを示した。

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一方、ロイターによると、欧州委はグーグルが米通信機器大手モトローラ・モビリティを買収する計画について、2月13日までに最終判断を下すもようだ。グーグルは昨年8月にモトローラ・モビリティを125億ドルで買収することで合意。11月末に欧州委に承認申請を行った。欧州委は当初、1月10日までに結論を出す方針だったが、グーグルに「計画の是非を判断するうえで不可欠な追加文書」の提出を要請し、調査を一時中断していた。

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