2012/1/30

競争法

グーグル検索サービスに新たな逆風、仏トエンガが苦情申し立て

この記事の要約

欧州を中心に15カ国でショッピングサイトを運営する仏トエンガ(Twenga)は24日、米グーグルがネット検索市場での優越的な地位を利用してライバルを締め出そうとしているとして、欧州委員会に苦情を申し立てたことを明らかにし […]

欧州を中心に15カ国でショッピングサイトを運営する仏トエンガ(Twenga)は24日、米グーグルがネット検索市場での優越的な地位を利用してライバルを締め出そうとしているとして、欧州委員会に苦情を申し立てたことを明らかにした。欧州委は米マイクロソフトや中小検索エンジンなどからの申し立てを受けて2010年11月からグーグルに対する調査を進めており、3月にも反競争的行為の有無について結論をまとめる見通し。同委はトエンガの主張を検証して進行中の調査に加えるかどうか判断する方針を示している。

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トエンガはフランス、英国、ドイツ、イタリア、ロシア、オーストラリア、中国、日本、米国、ブラジルなど世界の主要市場で商品検索や価格比較などの機能を持つショッピングポータルを運営しており、取扱い商品は4億点を超える。同社はマイクロソフトなどと同様、欧州のネット検索市場で圧倒的なシェアを持つグーグルが独占的地位を乱用し、検索結果の表示で自社サービスを優遇する一方、競合するサービスの表示順位を意図的に下げるなどして競争を不当に妨害していると主張している。トエンガの共同創設者バスティアン・デュクロー氏は「欧米当局による調査が進行中であるにもかかわらず、グーグルの反競争的な商慣行は昨年1年間にさらに悪化した。こうした現状を踏まえ、EU市場におけるイノベーションと雇用創出を妨げるグーグルの反競争的行為をただちに阻止するよう、欧州委に要請した」と説明している。

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