2012/2/6

欧州ビジネスウオッチ

スイス資源大手2社が合併交渉

この記事の要約

スイスの大手資源商社グレンコアと鉱山大手エクストラータは2日、合併交渉を行っていることを明らかにした。コスト削減が狙いで、実現すると世界4位の鉱山資源会社が誕生する見通しだ。最終的に合併に踏み切るかどうかは両社が上場する […]

スイスの大手資源商社グレンコアと鉱山大手エクストラータは2日、合併交渉を行っていることを明らかにした。コスト削減が狙いで、実現すると世界4位の鉱山資源会社が誕生する見通しだ。最終的に合併に踏み切るかどうかは両社が上場するロンドン市場のルールに従い、3月1日までに決定する。

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グレンコアはエクストラータに35%出資しており、以前から合併の機会をうかがっていた。両社の時価総額が現在それぞれ約400億ドルとなり対等合併できる環境が整っていることで実現のチャンスは高まっている。

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資源業界では環境規制の強化を背景に鉱山開発コストが上昇しており、近年はコスト削減に向けて再編の機運が高まっている。2008年には英豪資源大手BHPビリトンが同業リオ・ティントの買収を試みた。グレンコアとエクストラータは合併のシナジー効果が年7億ドル以上に達すると見込んでいる。

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両社の合併が実現すると、資源開発と販売の両分野で事業を展開する資源メジャーが誕生する。価格交渉力が強まるのは確実で、川下産業には警戒感が広がりそうだ。

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