EU統計局ユーロスタットが3月30日発表したユーロ圏の同月の消費者物価指数上昇率(インフレ率、速報値)は前年同月比2.6%となり、前月の2.7%から低下した。ただ、下げ幅は予想を下回った。
\ユーロ圏では景気悪化で物価上昇圧力が弱まっており、市場では同月のインフレ率が2.5%まで低下するとの見方が広がっていた。しかし、原油価格の上昇が響き、0.1ポイントの低下にとどまった。統計局は4月17日に詳細な消費者物価統計を発表する。
\欧州中央銀行(ECB)はインフレ率の上限目標値を2%に設定している。ユーロ圏では景気対策として追加利下げを求める声が出ているが、インフレ緩和のペースが鈍化したことで、ECBは難しい判断を迫られそうだ。
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