2012/4/2

産業・貿易

独コメルツ銀、不動産金融子会社を清算

この記事の要約

独大手銀行コメルツバンクは3月30日、不採算の不動産金融子会社ユーロヒポの清算計画を欧州委員会から承認されたと発表した。当初は同子会社を2014年末までに売却することを義務づけられていたが、期限までに買い手が見つかるメド […]

独大手銀行コメルツバンクは3月30日、不採算の不動産金融子会社ユーロヒポの清算計画を欧州委員会から承認されたと発表した。当初は同子会社を2014年末までに売却することを義務づけられていたが、期限までに買い手が見つかるメドが立たないため、欧州委は条件付きで清算に同意した。

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コメルツ銀は2008~09年の金融危機で公的支援を受けた際、ユーロヒポを14年末までに放出することを命じられた。だが、多額の不良資産を抱える同子会社を売却するのは事実上、不可能なため、欧州委に清算計画への変更の承認を要請していた。

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同計画によると、ドイツと英国、フランス、ポーランドの4カ国の不動産金融事業を除くユーロヒポの全事業(これら4カ国以外の不動産金融事業、および国家向け融資事業)は不良資産の受け皿会社(バッドバンク)に移管される。4カ国の不動産金融事業はコメルツ銀に統合される。

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欧州委は清算を認める条件として、コメルツ銀に◇不動産金融事業の総資産を2013年末までに250億ユーロに圧縮しその後2年間は同水準を保つし各2014年末まで買収を行わない◇コメルツ銀の資産総額を今年末までに6,000億ユーロに削減する――を求めた。

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