EU統計局ユーロスタットが17日発表した3月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は前年同月比2.7%で、前月と同水準だった。速報値では2.6%となっていたが、0.1ポイント上方修正された。(表参照)
\ユーロ圏は景気後退入りしているが、イラン情勢の緊迫化による原油価格の高騰がエネルギー価格を押し上げている。エネルギーの同月の値上がり率は8.5%だった。原油高の影響は末端価格にも及びつつあり、エネルギー、食品、アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率も前月を0.1ポイント上回る1.6%に上昇した。
\欧州中央銀行(ECB)の最新予測では、ユーロ圏の今年のインフレ率は平均2.4%と、上限目標値の2%を超える状況が続く見通し。圏内では信用不安、景気対策として追加利下げを求める声が出ているが、当面は金利を据え置くとの見方が有力なようだ。
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