2012/5/7

総合 –EUウオッチャー

中国とエネルギー分野の協力強化、市場開放含む戦略的提携へ

この記事の要約

EUと中国は3日、エネルギー分野における連携強化と市場開放の推進を目的とした戦略的パートナーシップの構築に関する合意文書に署名した。EUは再生可能エネルギーや省エネ技術の研究開発および商用化など、幅広い分野で中国を支援す […]

EUと中国は3日、エネルギー分野における連携強化と市場開放の推進を目的とした戦略的パートナーシップの構築に関する合意文書に署名した。EUは再生可能エネルギーや省エネ技術の研究開発および商用化など、幅広い分野で中国を支援する一方、中国側は投資環境や知的財産権保護に関するルールを整備して高度な専門性と技術力を持つ欧州企業の参入を促し、持続可能な都市づくりを推進する。

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合意文書にはEUを公式訪問中の李克強副首相と欧州委員会のバローゾ委員長が署名を行った。バローゾ委員長は「EU・中国間の貿易を促進するうえで投資や公共調達に関する合意形成が重要な要素であり、エネルギー分野における連携強化にもつながる。エネルギー分野におけるパートナーシップはEUと中国の協力関係の柱だ」と指摘。「オープンで差別のない市場へのアクセスを含む、平等な競争環境の整備」が中国側への技術移転などを推進するための前提条件になるとの考えを示した。

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これに対し、李副首相は「中国とEUのパートナーシップは世界で最も重要な協力関係の1つだ。環境保護や省エネは中国の持続可能な発展にとって不可欠な要素であり、欧州はこうした分野で最先端の技術やノウハウを持っている。欧州が中国との関係強化を新たなチャンスと捉え、再生可能エネルギーを中心とするエネルギー市場への投資を拡大することを希望する」と述べた。

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