2012/6/4

総合 –EUウオッチャー

ギリシャ政府、国内4銀行に180億ユーロ注入

この記事の要約

ギリシャ財務省は5月28日、資本不足に陥っている国内4銀行に対する総額180億ユーロの資本注入を完了したと発表した。これによって対象4銀行は、欧州中央銀行(ECB)から再び資金供給を受けることができるようになる。\ 資本 […]

ギリシャ財務省は5月28日、資本不足に陥っている国内4銀行に対する総額180億ユーロの資本注入を完了したと発表した。これによって対象4銀行は、欧州中央銀行(ECB)から再び資金供給を受けることができるようになる。

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資本を注入されたのは、最大手銀行のギリシャ・ナショナル銀行、ピレウス銀行、ユーロバンク、アルファ銀行。ECBは5月中旬、これらの銀行が深刻な資金不足状態にあるとして、公開市場操作を通じた資金供給を停止していた。

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注入された180億ユーロは、ギリシャ政府がEUと国際通貨基金(IMF)から第2次金融支援の一環として受けた250億ユーロの支援の一部。4銀行は180億ユーロ相当のEFSF債を受け取る形で資本を増強した。各行は同債券を担保として、ECBから資金供給を受けることが可能となる。

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注入額はギリシャ・ナショナル銀が73億ユーロ、ピレウス銀が47億ユーロ、ユーロバンクが39億7,000万ユーロ、アルファ銀が19億ユーロ。

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ギリシャの銀行は信用不安で資金繰りが悪化している。さらに、先の総選挙で旧与党が大敗し、ユーロ離脱が現実味を帯びる中で預金引き出しが急増し、資金不足の懸念が高まっていた。

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