スペインとイタリアの証券当局は23日、株式を実際に保有せずに売り注文を出す投機的な空売りを同日付で一時的に禁止すると発表した。金融市場の混乱を受けたもので、2月に中止していた禁止措置を再発動する。
\両国は昨年8月、フランス国債格下げの噂が広がり、金融市場が動揺したことを受けて、フランス、ベルギーとともに空売り禁止を導入。2月に中止した。しかし、このところスペインでは、政府が銀行救済だけでなく、財政面でもEUへの金融支援要請に追い込まれるとの懸念が再燃し、株価が急落。その余波でイタリアの金融市場も動揺している。このため両国は市場安定化策として、空売り禁止の再導入に踏み切った。
\スペインの空売り禁止は全株式が対象で、期間は3カ月間。イタリアは金融、保険株を対象に27日まで実施する。スペインの証券当局は、3カ月延長する可能性があるとしている。
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