2012/8/27

産業・貿易

欧州委、ロシアのWTO加盟を歓迎

この記事の要約

欧州委員会は22日、ロシアが世界貿易機関(WTO)に正式加盟したことを歓迎する声明を発表した。\ ロシアは18年間の交渉を経て、22日にWTOの156番目の加盟国となった。欧州委のデグフト委員(通商担当)は、「WTO加盟 […]

欧州委員会は22日、ロシアが世界貿易機関(WTO)に正式加盟したことを歓迎する声明を発表した。

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ロシアは18年間の交渉を経て、22日にWTOの156番目の加盟国となった。欧州委のデグフト委員(通商担当)は、「WTO加盟はロシアが世界経済への統合を深めるための重要なステップだ」と指摘。2兆ドルの経済規模を持つロシアがWTOに加盟することは、「投資と貿易を促進し、ロシア経済の近代化を加速させ、ロシアと欧州の企業に多くのチャンスを生むだろう」と期待感を示した。

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ロシアはEUにとって3番目の貿易相手国であり、2011年の輸入額は1,995億ユーロに達した。主な輸入品は石油および石油精製品(1,300億ユーロ)、天然ガス(240億ユーロ)など。一方、輸出額は1,084億ユーロで、自動車(70億ユーロ)、医薬品(60億ユーロ)、自動車部品(35億ユーロ)が主要輸出品目となっている。ロシアはWTO加盟に合わせ、工業製品などの段階的な輸入関税率引き下げを約束している。乗用車は現行30%を25%とした後、7年かけて15%に下げる。家電や電子製品も15%を7~9%とする。欧州委の試算によると、ロシアのWTO加盟によってEU企業の関税負担は年間25億ユーロ軽減され、輸出は年間39億ユーロ増加するという。

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