2012/8/27

産業・貿易

14年までの域内企業R&D投資、年4%増の見通し

この記事の要約

EU域内の企業のR&D投資は、今年から2014年までの3年間、平均で前年比4%の増加となる見通しだ。欧州委員会が22日、域内企業の研究開発(R&D)投資に関する調査の結果として公表した。\ R&#03 […]

EU域内の企業のR&D投資は、今年から2014年までの3年間、平均で前年比4%の増加となる見通しだ。欧州委員会が22日、域内企業の研究開発(R&D)投資に関する調査の結果として公表した。

\

R&D投資の引き上げに特に意欲的な業種は技術関連で、ソフトウエアおよびITサービスは、域内平均を上回る前年比11%増の投資を計画している。また、ハードウエアおよびハイテク機器関連が同3.5%、固定電話事業者が同2.5%の増額を予定している。

\

今回の調査では、R&D集約型の企業の多くが、知識共有に向けた様々な方法を模索することの重要性を指摘した。具体的には、ライセンス契約などを含む他社との提携が最も有効な方法だとしている。そのほか、高等教育機関や公共の研究機関との提携も検討するという。

\

また、R&Dをアウトソースする場合の委託先として最も人気が高かったのは、ドイツだった。次いで米国、インド、中国となっている。知的財産権を取得(新規申請およびライセンス取得)したい国は、1位から順に米国、ドイツ、日本だった。

\

2011年のR&D投資額は前年比5%増で、今年以降の増加率はこれをわずかに下回る。ただし、前年からの落ち込みが大きかった2009年が同2%増だったことを考えれば、景気の低迷が続くなかでも、企業がR&Dの重要性を改めて認識し、将来の成長に向けた投資に前向きになっていることを示すものといえそうだ。

\