2012/10/1

産業・貿易

域内主要銀行、バーゼルIII順守に1990億ユーロ不足=EBA試算

この記事の要約

欧州銀行監督局(EBA)は9月27日、EU内の主要銀行が2013年から導入される国際的な新資本規制「バーゼルIII」を満たすためには、昨年末時点で総額1,990億ユーロの資本増強が必要との試算を公表した。\ 13年から1 […]

欧州銀行監督局(EBA)は9月27日、EU内の主要銀行が2013年から導入される国際的な新資本規制「バーゼルIII」を満たすためには、昨年末時点で総額1,990億ユーロの資本増強が必要との試算を公表した。

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13年から19年にかけて段階的に導入されるバーゼルIIIでは、銀行の普通株と内部留保で構成する狭義の中核的自己資本比率を7%以上とすることを求めている。

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今回の試算は、EBAが域内の主要44行を対象にはじき出したもの。6カ月前の調査と比べて、資本の不足額は320億ユーロ縮小したものの、バーゼル銀行監督委員会が9月初めに公表した世界主要102行の資本不足額(3,740億ユーロ相当)の53%をEUの銀行が占めていることになり、巨額の資本増強が必要となっていることが改めて確認された。

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EUでは域内銀行に対して、中核的自己資本比率をバーゼルIIIより厳しい9%以上とすることを求めている。EBAは10月3日に同規制の履行状況に関する報告書を発表する予定。

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