2012/10/15

総合 –EUウオッチャー

欧州委、マケドニアとの加盟交渉開始など勧告

この記事の要約

欧州委員会は10日発表したEU拡大に関する年次報告書で、マケドニアとの加盟交渉開始、アルバニアの加盟候補国認定、コソボとの「安定化・連合協定(SAA)」締結に向けた交渉開始を加盟国に勧告した。\ マケドニアは2005年に […]

欧州委員会は10日発表したEU拡大に関する年次報告書で、マケドニアとの加盟交渉開始、アルバニアの加盟候補国認定、コソボとの「安定化・連合協定(SAA)」締結に向けた交渉開始を加盟国に勧告した。

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マケドニアは2005年に加盟候補国として認定され、次の段階となる加盟交渉開始を目指している。欧州委は2009年から3年連続で加盟交渉開始を勧告したが、国名をめぐって対立するギリシャが拒否権を発動し、交渉開始を阻止しているため実現していない。欧州委は今回、改めて加盟交渉開始を勧告したが、国名問題を解決しない限り、前進できない状況にある。

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アルバニアは加盟の第一段階であるSAAに2006年に調印。09年にEU加盟を正式に申請した。しかし、加盟手続きが停滞しており、10年12月には加盟候補国認定が拒否された経緯がある。欧州委は今回、同国が大きな課題となっている行政、司法改革などを完了することを条件に、加盟候補国認定を勧告した。

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コソボは2008年にセルビアからの独立を一方的に宣言し、EU加盟を目指している。欧州委は同国がセルビアとの関係正常化に向けた交渉を継続することを条件に、SAA交渉開始を勧告した。ただ、EUでは27カ国のうちスペイン、ギリシャ、ルーマニア、スロバキア、キプロスの5カ国がコソボを国家として承認しておらず、勧告が承認される可能性は当面ない。

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