2012/11/19

環境・通信・その他

自動車安全性の国際協定に合意、子供用シートなどの認証基準統一

この記事の要約

欧州委員会は14日、ジュネーブで開催された国連欧州経済委員会(UNECE)の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において、商用車に搭載する先進緊急ブレーキシステム(AEBS)、車線離脱警報システム(LDWS)、チャイ […]

欧州委員会は14日、ジュネーブで開催された国連欧州経済委員会(UNECE)の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において、商用車に搭載する先進緊急ブレーキシステム(AEBS)、車線離脱警報システム(LDWS)、チャイルドシート(CRS)の認証基準に関する新たな規則について合意に達したと発表した。すでにEUは域内で販売されるすべての商用車にAEBSやLDWSの搭載を義務付ける規制を導入しているが、安全基準が統一されることで欧州車の輸出促進につながると期待される。今後6カ月以内に新ルールが導入される。

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UNECEは安全で環境性能の高い自動車の普及を図るため、自動車の安全・環境基準の国際的な調和や、政府による認証の相互承認を推進することを目的としている。WP29は運営委員会と6つの分科会から成り、「車両等の型式認定相互承認協定(1958年協定)」および「車両等の世界技術規則協定(1998年協定)」に基づく規則の制定や改定作業などを行っている。今回の決定により1958年協定にAEBS、LDWS、CRSの3項目が追加され、EU諸国のほか日本、ロシア、韓国を含む50カ国・地域で認証基準が統一される。

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AEBSとLDWSについては衝突事故による死亡者および負傷者の減少に大きく貢献することがこれまでの調査で明らかになっており、世界的に商用車への搭載を義務付ける動きが広がっている。一方、CRSに関しては◇子供の体重ではなく、身長を基にした認証制度(iサイズ)に統一する◇側面衝突テストの実施を義務付ける◇後ろ向きの設置を義務付ける期間を従来の生後9カ月から15カ月に延長する――などが新ルールに盛り込まれた。

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