2012/12/17

産業・貿易

中南米8カ国との貿易協定、欧州議会が承認

この記事の要約

欧州議会は11日の本会議で、EUとコロンビア、ペルーの自由貿易協定(FTA)および中米6カ国とのFTAを含む連合協定の締結を賛成多数で承認した。これによって両協定は、EU加盟各国と対象国による批准を経て、2013年中に発 […]

欧州議会は11日の本会議で、EUとコロンビア、ペルーの自由貿易協定(FTA)および中米6カ国とのFTAを含む連合協定の締結を賛成多数で承認した。これによって両協定は、EU加盟各国と対象国による批准を経て、2013年中に発効の運びとなった。

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EUは2010年5月にパナマ、グアテマラ、コスタリカ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグアの6カ国と協定締結で合意。続いて今年4月にコロンビア、ペルーとFTA締結で合意していた。

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欧州委によると、EUとコロンビア、ペルーとの2011年の貿易総額は211億ユーロ相当に上る。EUにとって協定締結による輸出拡大効果は自動車・自動車部品で3,300万ユーロ以上、化学品で1,600万ユーロ、繊維製品で6,000万ユーロ以上に上る見通し。EUは両国に対して工業製品や水産品の市場を開放するほか、農業製品でも関税を大幅に引き下げることで、長期的にはコロンビアの国内総生産(GDP)を1.3%、ペルーのGDPを0.7%引き上げる効果があるとしている。

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一方、EUと中米6カ国との11年の貿易総額は80億ユーロ相当。欧州委は協定によって双方の貿易額が25~30%拡大すると試算している。とくにコスタリカは半導体輸出が増え、GDPが3.5%押し上げられるとしている。

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