2012/12/27

総合 –EUウオッチャー

スペインのカタルーニャ州、独立問う住民投票を14年実施

この記事の要約

スペイン北東部カタルーニャ自治州で、分離独立を掲げる州議会第1党の「集中と統一(CiU)」と第2党のカタルーニャ左翼共和党(ERC)は18日、独立を問う住民投票を2014年中に実施することで合意した。ただスペインの中央政 […]

スペイン北東部カタルーニャ自治州で、分離独立を掲げる州議会第1党の「集中と統一(CiU)」と第2党のカタルーニャ左翼共和党(ERC)は18日、独立を問う住民投票を2014年中に実施することで合意した。ただスペインの中央政府は、住民投票は違憲だとして反対する姿勢をみせており、実施をめぐって州と中央政府の攻防が激しくなりそうだ。

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カタルーニャ州で先月行われた議会選挙では、マス州首相が率いる中道右派CiUが改選前の62議席から50議席と大きく議席を減らしたものの、急進派のERCは10議席から21議席に躍進し第2党に浮上。独立推進派が過半数を制した。選挙結果を受け政策協議を進めてきた両党は、連立は組まずに予算など分野ごとに協力する部分連合で合意。住民投票の実施ついては、中央政府と来年の早い時期に「対話と交渉」を行うと約束する一方で、中央政府の同意が得られなかった場合でも強行する用意があるとし、対決姿勢を鮮明にした。

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今回の合意について中央政府のサンタマリア副首相は、マス首相があやまちを重ねてカタルーニャ州の安定を脅かしていると激しく非難したうえで、「住民投票は違憲だ」と改めて強調。中央政府には「違法行為を規制するさまざまなメカニズムがある」と述べ、断固として阻止する構えを見せた。

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