2012/12/27

総合 –EUウオッチャー

アイスランドとの加盟交渉、3分の1が完了

この記事の要約

EUとアイスランドは18日に行った加盟交渉で、新たに「税制」「金融政策」「モノの自由な移動」など6分野での交渉を開始した。また、「競争政策」に関する交渉を完了した。これによりアイスランドは35に上る交渉分野のうち、3分の […]

EUとアイスランドは18日に行った加盟交渉で、新たに「税制」「金融政策」「モノの自由な移動」など6分野での交渉を開始した。また、「競争政策」に関する交渉を完了した。これによりアイスランドは35に上る交渉分野のうち、3分の2に相当する27分野で交渉を開始し、3分の1に近い11分野で交渉を完了した。

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アイスランドはEU加盟をあえて避けてきたが、2008年の金融危機で大きな打撃を受けたことをきっかけに、2009年7月に加盟を申請。昨年6月に加盟交渉を開始していた。

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アイスランドは欧州経済領域(EEA)に参加していることから、すでに国内法とEU法の調和が進んでおり、加盟交渉を順調に消化してきた。しかし、水産国であるアイスランドにとって最大の関門である漁業分野での交渉は積み残されている。「サバ戦争」と呼ばれるEUとの大西洋北東海域のサバ漁獲枠をめぐる対立が障害となっており、交渉開始の目途は立ってない。

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一方、EUは同日、モンテネグロとの加盟交渉で、「科学・研究」分野での交渉を開始した。EUとモンテネグロは今年6月に加盟交渉を開始したばかりで、「科学・研究」は交渉開始の第1号となる。

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