2012/12/27

産業・貿易

EUとシンガポール、FTA締結で合意

この記事の要約

EUは16日、シンガポールと自由貿易協定(FTA)を締結することで合意したと発表した。EUが東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との間でFTAを結ぶのは初めて。今回の合意を機に他のASEAN加盟国との自由貿易交渉にも弾 […]

EUは16日、シンガポールと自由貿易協定(FTA)を締結することで合意したと発表した。EUが東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との間でFTAを結ぶのは初めて。今回の合意を機に他のASEAN加盟国との自由貿易交渉にも弾みをつけたい考えだ。

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EUとシンガポールは2010年3月にFTA締結に向けた交渉を開始した。EUはシンガポールにとってマレーシアに次いで2位の貿易相手で、11年の貿易額は460億ユーロ。EUの貿易収支は80億ユーロの黒字だった。

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EU当局者によると、シンガポールの輸入関税はもともと低いため、FTAは関税の引き下げよりも自動車や電子機器などに対する非関税障壁の撤廃に重点を置いている。また、金融・保険、政府調達の分野での市場開放が期待されるという。

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FTAの発効にはEU加盟国の承認やシンガポールの国内手続きなどが必要。欧州委員会とシンガポール政府は13年春の正式調印を目指している。EUは現在、マレーシアとベトナムとFTA交渉を進めており、将来的にはASEANとの地域間FTAを締結したい意向だ。

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