2013/1/14

欧州ビジネスウオッチ

VW、MANと支配・利益移転契約締結へ

この記事の要約

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は9日、商用車子会社MANと支配・利益移転契約を結ぶ方向で交渉を開始すると発表した。スウェーデンの商用車子会社スカニアも含めた3社の商用車連合が遅々として深化しないことを受け […]

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は9日、商用車子会社MANと支配・利益移転契約を結ぶ方向で交渉を開始すると発表した。スウェーデンの商用車子会社スカニアも含めた3社の商用車連合が遅々として深化しないことを受けた措置。MANを完全支配下に置くことで、停滞を打破する意向だ。

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VWは2011年、商用車連合の実現に向けてMANに対する株式公開買い付け(TOB)を実施。11月9日付で出資比率を従来の約30%から55.9%に引き上げた。その後も市場で買い増して、12年6月には75.03%まで拡大した。

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VWは他の株主からMAN株を買い取って出資比率をさらに引き上げ、支配・利益移転契約を締結する考え。現在の株価を元に試算すると、残り24.97%を取得するには約32億ユーロが必要となる。同社は高級車子会社アウディの株式99.55%を保有しているが、スクイズアウト(他の株主から株式を強制的に買い上げて完全子会社化する措置)は行っていない。

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