2013/2/4

総合 –EUウオッチャー

欧州委がポーランドへの補助金凍結、道路工事めぐる入札談合事件で

この記事の要約

ポーランドの道路建設工事をめぐる入札談合事件で関係者が起訴されたことを受け、EUは同国の道路インフラ整備に対する8億9,000万ユーロにのぼる補助金の交付を一時凍結することを決めた。欧州委員会が1月30日明らかにした。\ […]

ポーランドの道路建設工事をめぐる入札談合事件で関係者が起訴されたことを受け、EUは同国の道路インフラ整備に対する8億9,000万ユーロにのぼる補助金の交付を一時凍結することを決めた。欧州委員会が1月30日明らかにした。

\

ポーランドの検察当局は昨年12月、2009年に実施された道路公共工事の入札で談合を行ったとして、墺ストラバグや仏ユーロヴィアなどの建設会社幹部10人と、道路建設監督局(GDDKiA)の職員1人を起訴した。起訴状によると、談合が行われたとされる道路工事のうちの1件には、EUの補助金が投じられたことが判明しているという。欧州委は声明で、「起訴内容が事実であると確認されれば、公共入札に関するEUルールが破られたことになり、公共入札の管理・監視システムに不備があることを示すことになる」と指摘。問題の全容が解明されるまで、慎重を期して補助金の交付を一時的に見合わせることを明らかにした。一方で、「ポーランド当局は資金の管理と効率的な利用に関して素晴らしい実績を残している」として、「補助金交付を出来る限り早期に再開できるよう願っている」と述べた。

\

欧州委のこの決定に対し、ポーランド政府は反発している。ビェンコフスカ地域開発相は、ポーランドは入札談合事件の被害者であると主張。補助金の凍結は「理解できない」としたうえで、「可能な限り速やかに凍結が解除されるよう、あらゆる法的手段に訴える」と述べ、欧州委に決定の見直しを求めていく考えを示した。

\