2013/2/4

産業・貿易

BASF、GMジャガイモの申請取り下げ

この記事の要約

独化学大手のBASFは1月29日、EUでの遺伝子組み換え(GM)ジャガイモの認可申請を取り下げると発表した。GM作物規制の先行きが読みにくいうえ、消費者や農家、一部政治家の反対が根強いため、欧州でGM関連の投資を見合わせ […]

独化学大手のBASFは1月29日、EUでの遺伝子組み換え(GM)ジャガイモの認可申請を取り下げると発表した。GM作物規制の先行きが読みにくいうえ、消費者や農家、一部政治家の反対が根強いため、欧州でGM関連の投資を見合わせる意向だ。

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BASFは2010年、工業用でんぷんの原料や家畜飼料用として栽培されるGMジャガイモ「アムフローラ」の栽培をEUから許可されたが、環境保護団体や一部の加盟国の批判が強く認可手続きが何度も仕切り直しされたため、申請からの承認までの期間は13年に及んだ。同社はその後、さらに3種類のGMジャガイモの認可をEUに申請していたが、同様の事態が起きるのを嫌って断念した。

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同社は昨年、GM作物を取り巻く欧州の環境が好転しないことを受け、GM作物事業子会社BASF プラント・サイエンスの本社機能を独リンブルガーホーフから米ノースカロライナ州の州都ローリーに移した経緯がある。

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