2013/3/4

産業・貿易

アイルランド、銀行保証制度を廃止

この記事の要約

アイルランド政府は2月26日、国内銀行の債務、預金を保証する制度を廃止すると発表した。金融危機が終息に向かい、金融システムが正常化したと判断したもので、3月28日に同制度を打ち切る。\ アイルランド政府はリーマンショック […]

アイルランド政府は2月26日、国内銀行の債務、預金を保証する制度を廃止すると発表した。金融危機が終息に向かい、金融システムが正常化したと判断したもので、3月28日に同制度を打ち切る。

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アイルランド政府はリーマンショックに伴う金融危機で揺れる国内銀行を支えるため、巨額の公的資金を注入したほか、銀行が新たに発行する債券と、10万ユーロを超える預金を政府が保証する適格債務保証(ELG)と呼ばれる制度を2008年9月に導入していた。

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巨額の銀行支援が財政を圧迫した同国は、ギリシャを発端とするユーロ圏の信用不安が飛び火して債務危機に陥り、銀行も大幅に整理された。しかし、このところ債務危機が落ち着き、金融システムの混乱も収まったことから、保証制度の廃止に踏み切る。銀行が支払う預金保証の手数料(2012年は総額約11億ユーロ)が財務を圧迫していることも考慮した。

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同制度は現在、存続しているバンク・オブ・アイルランド、アライド・アイリッシュ銀行、パーマネントTSBの3行に適用されている。

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