2013/3/11

環境・通信・その他

「デジタル雇用のための大連合」発足、ICT業界の人材不足解消に向け

この記事の要約

欧州委員会は4日、欧州の情報通信技術(ICT)分野における人材不足の解消を目指すプロジェクト「デジタル雇用のための大連合(The Grand Coalition for Digital Jobs)」を発足させたと発表した […]

欧州委員会は4日、欧州の情報通信技術(ICT)分野における人材不足の解消を目指すプロジェクト「デジタル雇用のための大連合(The Grand Coalition for Digital Jobs)」を発足させたと発表した。

\

欧州のICT業界ではデジタル化の急速な進展に伴い毎年10万人の雇用が生まれているが、技術系大学の卒業生や熟練技術者の数は需要に追いついていないのが現状だ。欧州委によると、2015年までに最大で90万人の人材が不足する見通しで、人材の確保が差し迫った課題となっている。今回発表されたプロジェクトは、◇ICT職のイメージアップ◇ICT業界と共同開発したトレーニング・パッケージの提供◇労働移動の促進による雇用のミスマッチの解消◇労働者の技能資格認定制度の共通化◇デジタル分野の起業支援――などを柱としており、SAP、シスコシステムズ、テレフォニカ、HP、オラクル、マイクロソフトなど多くの有力企業が参加を表明している。

\

欧州委のバローゾ委員長は、欧州の経済を回復させ失業率を改善させるために「デジタル雇用のための大連合」は非常に重要な役割を果たすと指摘。「現状を変え、増え続けるICT産業の人材不足を解消できれば、経済全体に大きなインパクトを与えるだろう」と強調した。

\