2013/3/18

総合 –EUウオッチャー

EU首脳会議、成長・雇用重視で一致

この記事の要約

EU加盟国は14、15日に開いた首脳会議で今年の経済戦略について協議し、各国が財政再建路線を維持しながらも、成長、雇用促進も重視していくことで一致した。各国の財政赤字を厳しく制限する財政規律を弾力的に運用し、これらの分野 […]

EU加盟国は14、15日に開いた首脳会議で今年の経済戦略について協議し、各国が財政再建路線を維持しながらも、成長、雇用促進も重視していくことで一致した。各国の財政赤字を厳しく制限する財政規律を弾力的に運用し、これらの分野への公共投資を強化できるようにする。

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EUでは欧州債務危機の脱却に向けて、南欧諸国を中心に厳しい財政緊縮策を導入しているが、これが景気を圧迫し、ユーロ圏は昨年4-6月期から10-12月期まで3期連続でマイナス成長となった。雇用悪化も深刻化している。

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首脳会議ではこうした状況を受けて、財政が悪化しているフランス、イタリアなどの提唱に基づき、経済成長と財政健全化の両立強化が必要との見解で一致。単年の財政赤字を国内総生産(GDP)比3%以内に抑えることを義務付けるEUの財政規律を維持し、構造改革を引き続き進めながらも、一時的な財政悪化を例外的に容認する余地を拡大し、若者を中心とする雇用対策、インフラ整備などへの財政出動を可能とする方針を打ち出した。

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