2013/3/18

環境・通信・その他

ガリレオが位置情報検出に成功、実用化に向け前進

この記事の要約

欧州宇宙機関(ESA)は12日、オランダのノールトウェイクにあるESAのコントロールセンターで同日朝、欧州独自の衛星利用測位システム「ガリレオ」の衛星4基から発信された電波信号を受信・解析して経度・緯度・高度を割り出すこ […]

欧州宇宙機関(ESA)は12日、オランダのノールトウェイクにあるESAのコントロールセンターで同日朝、欧州独自の衛星利用測位システム「ガリレオ」の衛星4基から発信された電波信号を受信・解析して経度・緯度・高度を割り出すことに成功したと発表した。現時点で位置情報には10-15メートルの誤差があるものの、ESAは今後設備が拡充されれば大幅に精度が向上すると説明している。

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ガリレオ計画のプロジェクトマネジャーを務めるハビエル・ベネディクト氏は「欧州が独自に開発した測位システムだけを使って位置情報を検出した初のケースだ」と説明。ESAは声明で「ガリレオのシステムが計画通りに機能していることを示す重要な一歩だ」と成果を強調している。

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ガリレオは米国の全地球測位システム(GPS)に対抗してEUが開発を進める民生用の測位システムで、GPSより精度が高く、数センチの誤差で測定される位置情報をカーナビ、鉄道や車両の運行管理、航空管制、資源探査、都市計画、犯罪捜査などに役立てることを目的としている。ESAは11年10月と12年10月に2基ずつ、計4基の衛星を打ち上げており、年内にさらに4基の打ち上げを計画している。最終的には20年までに3基の予備を含む計30基の衛星と3カ所の地上管理センターなどから成るシステムを完成させる計画で、実用化の第1弾として、14年末までにナビゲーションサービスの提供開始を目指している。

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