2013/4/22

総合 –EUウオッチャー

3月のユーロ圏インフレ率、確定値も1.7%

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが16日発表した3月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は速報値と同じ前年同月比1.7%で、前月の1.8%から0.1ポイント縮小した。前年同月の2.7%と比べると1ポイントの低 […]

EU統計局ユーロスタットが16日発表した3月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は速報値と同じ前年同月比1.7%で、前月の1.8%から0.1ポイント縮小した。前年同月の2.7%と比べると1ポイントの低下となった。(表参照)

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インフレ率の低下は3カ月連続。エネルギーの値下がり、景気停滞による消費の冷え込みでインフレ圧力が減退しており、2010年8月以来の低水準となった。

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物価変動が激しいエネルギー、食品、アルコール、たばこを除いた基礎インフレ率は1.5%となっている。

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EU27カ国ベースのインフレ率は前月を0.1ポイント下回る1.9%。債務危機で景気悪化が深刻化しているギリシャはマイナス0.2%と、デフレに転じた。

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インフレ率は欧州中央銀行(ECB)の上限目標値である2%を下回る水準。ECBのドラギ総裁は4日の定例政策理事会で、インフレ率が許容範囲内で推移していることを背景に、景気対策として追加金融緩和に前向きの姿勢を打ち出しており、5月の理事会で現行年0.75%の最重要政策金の引き下げを決めるとの観測が浮上している。

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