2013/4/22

欧州ビジネスウオッチ

ダイムラー、EADSからの撤退完了

この記事の要約

独自動車大手ダイムラーは16日、保有する航空宇宙大手EADSの株式7.5%を売却したと発表した。EADSの新しい株主構成に関する昨年12月の取り決めに基づく措置。同社は同取り決め時点で保有していた15%のうち7.5%をす […]

独自動車大手ダイムラーは16日、保有する航空宇宙大手EADSの株式7.5%を売却したと発表した。EADSの新しい株主構成に関する昨年12月の取り決めに基づく措置。同社は同取り決め時点で保有していた15%のうち7.5%をすでに放出しており、今回の売却でEADSからの資本撤退が完了した格好だ。

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売却益は22億ユーロ強。ダイムラーは国際競争力の強化と技術開発に投じる方針だ。

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同社は2000年のEADS設立に参加したが、その後、自動車事業に経営資源を絞り込む方針を打ち出したため、EADSからの撤退を模索していた。ただ、EADSには独仏の国益が強くからんでいるため、調整作業は長年に及び、昨年12月にようやく取りまとめられた。

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EADSでは今後、独仏政府がそれぞれ12%、スペイン政府が4%を出資。浮動株比率は従来の50%弱から72%へと大幅に上昇するため、経営方針に対する政治の影響力はこれまでよりも弱まる見通しだ。

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