2013/6/17

産業・貿易

EUが中国をWTO提訴、鋼管の反ダンピング措置めぐり

この記事の要約

欧州委員会は13日、中国がEU製の高性能鋼管に反ダンピング(不当廉売)関税を課しているのは不当として、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。すでに同問題で提訴済みと日本と組んで、中国と争うことになる。\ 問題となっ […]

欧州委員会は13日、中国がEU製の高性能鋼管に反ダンピング(不当廉売)関税を課しているのは不当として、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。すでに同問題で提訴済みと日本と組んで、中国と争うことになる。

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問題となっているのは、発電所などで使われるシームレス(継ぎ目なし)ステンレス鋼管。中国は2011年9月、EU製品に税率9.7~11.1%の反ダンピング関税を課した。その直前にEUが中国産の同製品に反ダンピング措置を発動したことへの対抗措置と受け止められている。

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EUと中国は紛争処理手続きの第一段階として当事者間協議を行うが、60日以内に解決できない場合はWTOの紛争処理小委員会(パネル)での本格的な紛争に発展することになる。

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同鋼管をめぐっては、中国は日本製品にも2012年11月に反ダンピング措置を発動。これを不服とした日本政府は12月にWTOに提訴し、すでにパネルが設置されている。

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中国がEU製品に課した反ダンピング関税をめぐる紛争では、エックス線検査装置への適用が2月にWTOの紛争処理小委員会(パネル)で協定違反と認定された例がある。

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