2013/6/24

環境・通信・その他

グーグルにプライバシー指針の改善要請、不履行なら制裁金も=仏当局

この記事の要約

フランスのデータ保護機関CNIL(情報処理と自由に関する全国委員会)は20日、米インターネット検索大手グーグルのプライバシーポリシーがフランスのデータ保護法に違反しているとして、3カ月以内に改善するよう求めた。従わなけれ […]

フランスのデータ保護機関CNIL(情報処理と自由に関する全国委員会)は20日、米インターネット検索大手グーグルのプライバシーポリシーがフランスのデータ保護法に違反しているとして、3カ月以内に改善するよう求めた。従わなければ最高で15万ユーロの罰金を科すとしている。

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グーグルが昨年3月に導入したプライバシーポリシーは、個々の製品やサービスに対する合わせて約60のプライバシー関連のドキュメントを統合し、同社が収集するユーザー情報やその用途について分かりやすく説明するという内容。グーグルは検索や電子メールなど複数のサービスを利用しているユーザーの情報を一元管理することで、個々のユーザーの関心やニーズを検索結果に反映させたり、より関連性の高い広告を掲載することなどが可能になる。

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これに対しEU当局は同10月、大規模な個人情報の統合は、ユーザーのプライバシーに対するリスクを高めると懸念を表明。複数のサービスを通じて個人情報を集約することに関する詳細な情報開示と明確な説明を実施するとともに、情報保護のルールと原則に従うよう勧告し、4カ月以内に改善措置を提示するよう求めた。しかし、グーグル側が適切な措置をとらなかったため、同社に対する調査を主導するCNILは英国、ドイツ、イタリア、スペインおよびオランダの保護当局と共に作業部会を設置し、対応を検討していた。

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CNILのファルク=ピエロタン委員長は、ユーザーから収集したデータの利用と保持に関してグーグルから十分な説明がなく、「この問題に関連してこれまで得られた情報はあまりにも不正確あるいは漠然としたものだった」とグーグルの対応を批判。収集した個人データの保存期限を明確に設定することや、クッキーを使用する際にはユーザーの事前承諾を得ることなどを求めた。

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グーグルの広報は、「当社のプライバシーポリシーはヨーロッパの法律を尊重しており、より簡潔で効果的なサービスを可能にしている。我々はこのプロセス全体を通して関連当局に全面的に協力しており、今後もそうするつもりだ」との声明を発表している。

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