2013/7/15

環境・通信・その他

フィリピン航空などの乗り入れ解禁、「危険な航空会社」リスト改訂で

この記事の要約

欧州委員会は10日、フィリピン航空とベネズエラ国営コンビアサ航空に対するEUへの乗り入れ禁止措置を解除した。航空当局による監視体制などが大幅に改善され、国際的な安全基準を満たしていると判断した。\ EUは2006年3月か […]

欧州委員会は10日、フィリピン航空とベネズエラ国営コンビアサ航空に対するEUへの乗り入れ禁止措置を解除した。航空当局による監視体制などが大幅に改善され、国際的な安全基準を満たしていると判断した。

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EUは2006年3月から安全基準を満たしていない航空会社を「危険な航空会社」に指定し、域内への乗り入れを禁止または制限している。欧州委は年2~3回の頻度でリストの見直しを行っており、21回目となる今回の改訂によって域内への乗り入れが禁止されている航空会社は20 カ国の278社となった。

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欧州委は10年3月、フィリピンの航空当局による監督および検査体制が十分ではなく、安全面で国際基準を満たしていないと指摘し、フィリピン航空を含む同国の全航空会社に対してEUへの乗り入れを禁止した。同委は今回、安全性確保に向けた航空当局による監視体制が大幅に改善され、安全規制に基づくフィリピン航空の対応にも改善がみられることから、同社に対して域内への乗り入れ解禁を決めた。なお、セブエアーなどフィリピンの他の航空会社に対する乗り入れ禁止措置は引き続き維持される。

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フィリピン航空のアン社長によると、同社はマニラとロンドン、パリ、フランクフルト、アムステルダム、ローマ、マドリードを結ぶ直行便の運航を計画しており、同氏は9月にも欧州便を就航させたい意向を示している。

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一方、ベネズエラのコンビアサ航空は「深刻な安全面の懸念」があるとして、12年4月からEUへの乗り入れが禁止されていた。欧州委は欧州航空安全局(EASA)との協議や、国際民間航空機関(ICAO)およびスペイン航空当局による監査の結果を踏まえ、同措置の解除を決めた。

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欧州委はこのほか、リビアの航空会社についても安全対策で大きな進展があったものの、同国の航空当局は国際基準を完全に順守するまで、EUへの自主的な乗り入れ停止を継続することで合意したと説明している。

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