2013/9/9

総合 –EUウオッチャー

ギリシャ追加支援の可能性も、ユーロ圏財務相会合議長が発言

この記事の要約

ユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は5日、欧州議会の経済問題委員会で、債務危機に陥っているギリシャへの追加支援について「あり得ると想定するのが現実的だ」と述べ、第3次支援が必要となる可能性があること […]

ユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は5日、欧州議会の経済問題委員会で、債務危機に陥っているギリシャへの追加支援について「あり得ると想定するのが現実的だ」と述べ、第3次支援が必要となる可能性があることを認めた。

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ギリシャはユーロ圏と国際通貨基金(IMF)から第1次、2次を合わせて総額2,400億ユーロに上る金融支援を取り付け、財政再建に取り込んでいる。しかし、IMFは7月、ギリシャは第2次支援が終了する2014に44億ユーロ、15年に65億ユーロの資金が不足するとの見通しを示し、第3次支援が必要と指摘していた。

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デイセルブルム議長は、ギリシャの財政再建は進んでいるものの、同国が第2次支援終了までに金融市場で資金を自力で調達できる状況になるとは考えにくいと指摘。金額など詳細に触れるのは時期尚早としながらも、ユーロ圏が追加支援の実施を視野に入れていることを明らかにした。

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「トロイカ」と呼ばれる欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)、IMFの合同調査団は、金融支援の条件となっている財政再建の最新の進展状況を月内に検証し、11月に報告書をまとめることになっている。ユーロ圏は同報告書の内容を精査した上で、第3次支援の是非について協議するとみられる。

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一方、ギリシャをめぐっては、同国向け債権の追加放棄も必要になるとの見方も出ているが、これに関してデイセルブルム議長は「現時点で憶測することは有益でない」と言葉を濁した。

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