2013/9/16

総合 –EUウオッチャー

仏財政赤字の是正、15年までずれ込み=モスコビシ財務相

この記事の要約

フランスのモスコビシ財務相は10日、同国の財政赤字是正が2015年までずれ込むとの見通しを示した。税収が落ち込んでいるためで、14年までは赤字が国内総生産(GDP)比3%を超えるとしている。\ EU加盟国は財政規律である […]

フランスのモスコビシ財務相は10日、同国の財政赤字是正が2015年までずれ込むとの見通しを示した。税収が落ち込んでいるためで、14年までは赤字が国内総生産(GDP)比3%を超えるとしている。

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EU加盟国は財政規律である安定成長協定に基づき、毎年の財政赤字をGDP比3%以内に抑えることを義務付けられている。昨年の赤字がGDP比4.8%だったフランスは当初、13年に3.7%まで削減し、14年には2.9%まで圧縮して規律違反を解消する方針だった。しかし、モスコビシ財務相は仏ラジオ局に出演した際、今年の赤字が目標を超過するのは避けられないと述べ、14年の赤字是正も厳しいとの見方を示した。

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規律違反が続いているフランスは当初、2013年に赤字をGDP比3%以下に削減することを求められていた。しかし、欧州委員会は5月、厳しい財政緊縮策が域内の景気を大きく圧迫していることを考慮し、フランス、スペイン、スロベニア、ポーランドの赤字是正期限を2年延長することを決定。フランスは赤字是正を15年まで猶予されることになった。このため赤字削減が15年までずれ込んでも、期限内に目標を達成する形となる。

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