2013/9/16

総合 –EUウオッチャー

ポルトガル、財政再建計画の修正を要請へ

この記事の要約

ポルトガルのポルタス副首相は11日、債務危機に陥っている同国に金融支援を行っているEU、国際通貨基金(IMF)などに対して、2014年の財政赤字削減計画の修正を要請すると発表した。赤字を国内総生産(GDP)比4%以下に抑 […]

ポルトガルのポルタス副首相は11日、債務危機に陥っている同国に金融支援を行っているEU、国際通貨基金(IMF)などに対して、2014年の財政赤字削減計画の修正を要請すると発表した。赤字を国内総生産(GDP)比4%以下に抑えるという約束について、同4.5%まで容認するよう求める。

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ポルトガルの2012年の財政赤字はGDP比6.4%。政府はこれを13年に5.5%、14年に4%まで削減することを約束していた。ポルタス副首相は今年の目標は維持するものの、14年については「4.5%がより妥当なゴールだ」と述べ、修正を求める意向を表明した。

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赤字削減計画の見直しは、政府が財政緊縮策の一環として打ち出した公務員削減を違憲とする判決が下されたことで、来年の財政再建に狂いが生じたことなどが理由と目される。

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ポルトガルはEUとIMFから総額780億ユーロに上る金融支援を受ける見返りとして、厳しい緊縮策を柱とする財政再建の実施を求められており、トロイカと呼ばれる欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)、IMFの合同調査団が定期的に進捗状況をチェックすることになっている。政府は16日に開始されるトロイカの査察に際して、計画修正を要請する方針だ。

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ポルタス副首相は7月に実施された内閣改造で、経済政策の調整を担当する副首相に就任し、トロイカとの財政再建計画に関する交渉の責任者となっている。

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