2013/9/16

欧州ビジネスウオッチ

英テスコ、米国市場から撤退

この記事の要約

英小売り最大手のテスコは10日、赤字が続く米国事業の大部分を米富豪ロナルド・バークル氏が率いる投資会社ユカイパに譲渡すると発表した。西海岸地方で展開するスーパー・チェーン「フレッシュ&イージー」の約200店舗のうち約15 […]

英小売り最大手のテスコは10日、赤字が続く米国事業の大部分を米富豪ロナルド・バークル氏が率いる投資会社ユカイパに譲渡すると発表した。西海岸地方で展開するスーパー・チェーン「フレッシュ&イージー」の約200店舗のうち約150店以上をユカイパが引き継ぎ、残る店舗は閉鎖する。これによって米市場から撤退することになる。

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テスコは2007年にフレッシュ&イージーを出店して米市場に進出した。しかし、同事業は赤字が続き、テスコの経営を圧迫。昨年は1億6,900万ポンド(約266億円)の営業赤字を計上した。このためテスコは4月、同事業から撤退する方針を打ち出していた。

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テスコはフレッシュ&イージーの店舗と物流、食品加工施設をユカイパに譲渡。ユカイパは新設する子会社YFEホールディングスを通じて同事業を引き継ぐ。ユカイパはフレッシュ&イージーの債務を肩代わりするため売却代金は発生せず、逆にテスコはYFEホールディングスに約8,000万ポンドを貸し付ける。ユカイパが引き受けない店舗の閉鎖費用を含めて、撤退のコストは約1億5,000万ポンドに上るという。

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