2013/10/7

産業・貿易

対米FTAの第2回交渉が延期に、米政府機関の一部閉鎖で

この記事の要約

欧州委員会は4日、ブリュッセルで7-11日に予定していた米国との自由貿易協定(FTA)交渉の第2回交渉を延期すると発表した。一部政府機関の閉鎖で米側が交渉担当者を派遣できなくなったため。米通商代表部(USTR)のフロマン […]

欧州委員会は4日、ブリュッセルで7-11日に予定していた米国との自由貿易協定(FTA)交渉の第2回交渉を延期すると発表した。一部政府機関の閉鎖で米側が交渉担当者を派遣できなくなったため。米通商代表部(USTR)のフロマン代表から同日、欧州委のデフフト委員(通商担当)に電話で事情説明があった。同代表は政府機関の閉鎖が解消され次第、次回交渉の日程などについてEU側と協議する意向を示しているが、全体の交渉プロセスに影響が及ぶ可能性もある。

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EUと米国は今年2月の首脳会議で、FTA交渉を開始することで合意した。「環大西洋貿易投資協定(TTIP)」と呼ばれる協定が実現した場合、世界の国内総生産(GDP)の約半分を占める巨大貿易圏が誕生する。双方は2014年中の交渉妥結を目指し、7月にワシントンで初回の交渉を行っている。

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EUと米国は12月に第3回交渉を実施し、来年1月までに双方の間で隔たりの大きい規制やルールについて妥協点を探りたい意向を示していた。欧州委のデフフト委員は声明で「ブリュッセルでの交渉が中止になったことは非常に不運だが、野心的な貿易・投資協定を締結するという目標が揺らぐことはない」とコメントした。

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