2013/10/7

欧州ビジネスウオッチ

オウトクンプ、コスト削減を強化

この記事の要約

フィンランドのステンレス鋼大手オウトクンプは1日、新たなコスト削減計画を発表した。欧州市場が一段と悪化したことを受けた措置で、生産能力を追加縮小。従業員の削減数も従来計画の2,500人から3,500人に拡大する。主にドイ […]

フィンランドのステンレス鋼大手オウトクンプは1日、新たなコスト削減計画を発表した。欧州市場が一段と悪化したことを受けた措置で、生産能力を追加縮小。従業員の削減数も従来計画の2,500人から3,500人に拡大する。主にドイツの拠点が対象となる。

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欧州のステンレス鋼市場では需要の低迷とアジア製品の急速な増加を受けて、メーカー各社の業績が悪化。オウトクンプも上半期だけで4億ユーロの赤字を計上した。

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同社はこれを受けて、欧州の生産能力を溶解分野で140万トン減の190万トンに削減。冷間圧延鋼分野でも60万トン減の170万トンに圧縮する。

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これに伴いドイツではボーフム工場を2014年末で閉鎖し、クレーフェルト、ディレンブルク両工場の生産能力を最大で計35万トン引き下げる。ハノーバー近郊のランゲンハーゲンにあるサービスセンターは閉鎖する。

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同社は昨年末、独鉄鋼大手ティッセンクルップのステンレス鋼部門を買収した。その際、人員削減規模を2,000人としていたが、今年5月になって2,500人に拡大。今回さらに1,000人増やす意向を表明した。新たな人員削減のうち800人はドイツで行う。

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