2013/10/28

産業・貿易

バイオ軽油に正式な反ダンピング措置発動へ、アルゼンチン産など対象に

この記事の要約

EU加盟国は22日、アルゼンチンとインドネシア産のバイオディーゼル燃料に正式な反ダンピング(不当廉売)措置を発動することで合意した。必要な手続きを経て、11月末までに実施する。\ 欧州のバイオ燃料生産者の6割が加盟する「 […]

EU加盟国は22日、アルゼンチンとインドネシア産のバイオディーゼル燃料に正式な反ダンピング(不当廉売)措置を発動することで合意した。必要な手続きを経て、11月末までに実施する。

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欧州のバイオ燃料生産者の6割が加盟する「欧州バイオディーゼル委員会(EBB)」は昨年7月、アルゼンチン、インドネシアのバイオディーゼル・メーカーが不当な廉価でEUに輸出し、域内業者に大きな打撃を与えているとして、欧州委員会に調査を要請。これを受けて欧州委は8月に反ダンピング調査を開始していた。

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EUはすでに5月末から期間6カ月の暫定的な反ダンピング措置を発動済み。11月末までに調査を完了し、最長5年の本格的な反ダンピング措置に切り替えるかどうかを決めることになっていた。

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正式な反ダンピング関税は暫定措置より引き上げられる見通し。ロイター通信によると、欧州委はアルゼンチン産に1トン当たり217~246ユーロ、インドネシア産に同122~179ユーロの関税を上乗せすることを提案しているという。

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EUバイオディーゼル市場に占めるアルゼンチン、インドネシア産の割合は2011年時点で22%。EUが輸入するバイオディーゼルの90%を両国産が占めている。

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消息筋によると、アルゼンチン政府はEUの決定を不服とし、世界貿易機関(WTO)に提訴する準備を進めているもようだ。

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