2013/10/28

産業・貿易

欧州議会が漁業支援策を承認、漁船建造向け補助金復活は否決

この記事の要約

欧州議会は23日の本会議で、2014~20年の欧州海洋漁業基金(EMFF)の支出方針について合意した。先ごろ採択された共通漁業政策(CFP)の改革案に沿い、漁業資源の回復や漁業が海洋環境に与える影響の低減、漁獲物の海洋投 […]

欧州議会は23日の本会議で、2014~20年の欧州海洋漁業基金(EMFF)の支出方針について合意した。先ごろ採択された共通漁業政策(CFP)の改革案に沿い、漁業資源の回復や漁業が海洋環境に与える影響の低減、漁獲物の海洋投棄の段階的禁止の実現に向けた支援を強化する。また、小規模漁業や養殖業の発展を促すとともに、持続可能な漁業を確実なものにするため漁業管理を徹底する。

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一方、欧州議会漁業委員会が提案していた漁船建造に対する補助の復活は否決された。漁船建造補助金は漁業資源の乱獲を防止する観点から2002年に廃止されていたが、域内有数の漁船団を抱えるスペインやフランスなどの圧力を受け、漁業委員会は7月に補助を再開することを提案していた。

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欧州委員会のダマナキ委員(漁業・海事担当)は、「税金を新しい漁船の建造に支出することを拒否し、漁船団に対する加盟国の支出に上限を定める決定を歓迎する」と述べ、欧州議会の合意を評価した。

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欧州議会と理事会はEMFFの支出方針について11月から協議を開始し、年内の最終合意を目指す。

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