バナナ生産・販売大手の米チキータ・ブランズ・インターナショナルとアイルランドのファイフスは10日、合併で合意したと発表した。誕生する新会社「チキータファイフス」はバナナで世界最大手となる。
合併は全額株式交換方式で実施する。合併後の出資比率はチキータが50.7%、ファイフスが49.3%。年内の合併完了を目指す。
世界のバナナ市場ではチキータ、デルモンテ、ドールの3強がしのぎを削っており、規模に大きな差はない。新会社チキータファイフスはバナナの年間販売量が1億6,000億箱、売上高が46億ドルとなって14%のシェアを握り、ライバル2社を引き離して首位に立つ。パイナップル、メロンの販売では世界3位となる。
バナナは大型スーパーマーケットの価格競争激化で値下げ圧力が強まっている。チキータとファイフスの合併には、規模拡大によって小売業者との価格交渉力を強化する狙いがあるとみられている。
チキータファイフスはニューヨーク証券取引所に上場するが、本社は法人税が低いアイルランドに置く。