2014/3/17

欧州ビジネスウオッチ

ビベンディ、通信部門売却でアルティスと独占交渉

この記事の要約

仏メディア・通信大手ビベンディは14日、通信部門SFRの売却について、仏ケーブルテレビ大手ニュメリカーブルの親会社アルティスと独占交渉に入ったと発表した。SFRにはアルティスと仏コングロマリット(複合企業)のブイグが今月 […]

仏メディア・通信大手ビベンディは14日、通信部門SFRの売却について、仏ケーブルテレビ大手ニュメリカーブルの親会社アルティスと独占交渉に入ったと発表した。SFRにはアルティスと仏コングロマリット(複合企業)のブイグが今月初めに買収を提案していた。

当初の提案は、ビベンディが現金105億ユーロと、ブイグ傘下の通信会社ブイグ・テレコムとSFRの統合によって誕生する新会社の株式46%、アルティスが現金109億ユーロと新会社の株式32%で買収するという内容だった。13日までにブイグは、株式部分を43%に引き下げる代わりに、現金支払いを113億ユーロに引き上げる案を提示。これに対してアルティスは現金部分を117億5,000万ユーロに引き上げた。

仏政府はアルティスがルクセンブルクの企業であることから、ブイグによる買収を支持していた。しかし、ビベンディはアルティスの提案が「株主にとって、より適正」として、同社と交渉を進めることを決めた。仏携帯電話サービス市場で2位のSFRとブイグ傘下の3位ブイグ・テレコムの統合には競争上の問題があり、買収手続きが難航する恐れがあることも考慮したもようだ。

ビベンディはアルティスと3週間後を期限に独占交渉を行う。