2014/3/24

欧州ビジネスウオッチ

フォルクスワーゲンがポーランドに商用車の新工場、「クラフター」生産へ

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は18日、ポーランド西部のブジェシニャに新商用車工場を建設すると発表した。中・大型バン「クラフター」の次世代モデルを生産する。 新工場は敷地面積が約220ヘクタールで、同社は車体製 […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は18日、ポーランド西部のブジェシニャに新商用車工場を建設すると発表した。中・大型バン「クラフター」の次世代モデルを生産する。

新工場は敷地面積が約220ヘクタールで、同社は車体製造、塗装、最終組み立て施設を設置する。今年末に着工、2016年第4四半期から生産を開始する。雇用規模は少なくとも2,300人に上る見通し。現地当局によると、投資額は8億ユーロという。ブジェシニャはVWの商用車工場があるボズナンの西およそ50キロにあり、シナジー効果を期待できそうだ。

クラフターはダイムラーの「スプリンター」と車台を共有する姉妹車で、2006年からダイムラーの独ルートヴィヒスフェルデ、デュッセルドルフ工場で生産してきた。しかし、VWは商用車分野でダイムラーを抜いて世界最大手になるという目標の達成に向けて、大型バンを独自生産するため、昨年9月にダイムラーへのクラフター生産委託を16年末で打ち切ることを取り決めた。

同社はまた、傘下の高級車メーカーポルシェの4ドアセダン「パナメーラ」の生産工程を独東部のライプチヒ工場に集約することも明らかにした。これまで独北部のハノーバー工場で行ってきた車体製造・塗装工程を次世代モデルの生産が始まる16年からライプチヒ工場に移管する。これに伴い、これまでヴォルフスブルク本社工場で生産してきた小型SUV「ティグアン」を16年からハノーバー工場でも製造する。