VW、自社初の電池セル工場を着工

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は7日、独北部のザルツギターで車載電池セル工場の定礎式を行った。同工場はVWグループ初のセル生産施設。他の地域で今後、設置するセル工場の青写真と位置付けている。式典に参加したオーラフ・ショルツ首相は、「本日はドイツと欧州の自動車産業にとって良い日です。持続可能で環境に優しいモビリティの未来がどのようなものであり得るかをフォルクスワーゲンは示します」と述べた。

ザルツギターのセル工場では2025年からVWグループの量産車向け「統一セル」を生産する。年産能力は最終的に、電動車50万台分の需要に相当する40ギガワット時(GWh)とする計画。5,000人の雇用を予定している。

VWはセル工場の設備、建造物、インフラ、製品、プロセス、ITを標準化し、コスト削減を実現する意向で、ザルツギターと同様の工場を今後、欧州の他の地域にも設置する。2番目の工場はスペインのバルセロナに建設する予定。

統一セルはグループの車両の80%に搭載される。同社はシナジー効果で最大50%のコスト削減を見込んでいる。

VWは今回の定礎式に合わせて、グループ全体の電池事業を統括する新会社パワーコーを始動させた。電池工場の管理、セル技術の開発、原料から生産、リサイクルまでのカバーするバリューチェーンの垂直統合、工場への機械・設備設置を担当する。

上部へスクロール