ハンガリー中銀が14会合連続で利上げ、政策金利9.75%に

ハンガリー中央銀行は13日、政策金利を2ポイント引き上げ、9.75%にすると発表した。利上げは14会合連続。昨年6月からの上げ幅の合計は9.15ポイントに上る。ウクライナ戦争によりインフレの上振れリスクが高まる中、物価の安定を図るため積極的な引き締め策を維持する。

政策金利の下限となる翌日物貸出金利は7.25%から9.25%に、上限となる翌日物、7日物有担保付貸出金利は10.25%から12.25%に、それぞれ2ポイント引き上げた。

同国の6月のインフレ率は前月から1ポイント増の11.7%となり、15カ月連続で中銀の上限目標値(4.0%)を上回った。商品価格やエネルギー価格の高騰に戦争が拍車をかけている。中銀は今後について、価格の押上げ圧力が強まりインフレ期待を高めることで高インフレが続くと予想する。

中銀は声明で、コモディティとエネルギー価格の持続的な高騰がインフレ圧力を高めているとしたうえで、厳格な金融政策を長期間維持してインフレ期待を抑えることを明言した。

マジャールバンクのアナリスト、ゲルゲイ・スッパン氏は、引き締めサイクルの継続により今秋に政策金利が11.75%まで上がる可能性があると指摘。緩和に転じるのは2023の年央で、同年末には8.5%まで下がるとの見方を示した。

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