EU統計局ユーロスタットが16日に発表した6月の貿易収支(速報値、季節調整前)統計によると、ユーロ圏の収支は246億ユーロの赤字だった。ロシアのウクライナ侵攻で輸入依存が高いエネルギーの価格が急騰したことなどが響き、前年同月の黒字(172億ユーロ)から悪化した。(表参照)
赤字となるのは8カ月連続。輸出が前年同月比20.1%増の2,522億ユーロに伸びたが、輸入が43.5%増の2,768億ユーロとなり、輸出を上回った。
EU27カ国ベースでは輸出が19.4%増の2,249億ユーロ、輸入が48.5%増の2,589億ユーロで、340億ユーロの赤字。前年同月は140億ユーロの黒字だった。
EUと主要貿易相手国の1~6月の収支をみると、対ロシアはエネルギーの輸入額が急増した影響で、赤字が前年同期の246億ユーロから906億ユーロに拡大した。対日は13億ユーロ、対米は806億ユーロの黒字、対中は1,895億ユーロの赤字だった。