トルコの軍用機メーカー、バイカールがウクライナに無人航空機(UAV)の生産拠点を構える。ボドナール在トルコ・ウクライナ大使が米『ニューズウィーク』誌のインタビューでこのほど明らかにしたもので、すでに工場建設にかかっている。ウクライナ政府がトルコとの二国間合意を承認し、議会による工場建設契約の批准を待つ段階にあるという。
バイカールの攻撃用ドローン「バイラクタルTB2」はロシア・ウクライナ戦争にも投入されている。ウクライナ子会社を設立し、今年2月のロシア侵攻前に工場を着工したとのうわさもある。ロシアのペスコフ政府報道官は、同工場は「ロシアの軍事攻撃目標」と明言した。ウクライナはトルコの装甲車「Kirpi 4X4」も採用していると見られる。
ボドナール大使によると、UAVの需要があるというだけでなく、ウクライナで生産する機種の部品の多くを現地調達できるということも工場建設の大きな理由だ。同国がエンジン、部品、ホイール、ハイテク製品を供給できることから、防衛テクノロジーは両国関係強化の重要なけん引力になる。