韓国サムスングループの電池事業会社サムスンSDIが、欧州市場向け電気自動車(EV)用バッテリーの生産能力を増強するため、ハンガリーのブダペスト近郊にあるゲデ工場に2兆ウォンを投資する。欧州での一拠点への投資としては最大規模となる見込みだ。
韓国メディアが業界関係者の談話としてこのほど報じたところによると、年間生産能力を現在から70~80%増となる60ギガワット時に引き上げる。これはEV100万台超の搭載量に相当する規模だ。EV需要急成長を視野に入れ、来年後半中に供給体制を整備する。
サムスンSDIは欧州では2018年にゲデの拠点を構え、昨年は第2工場で第5世代蓄電池となるニッケル酸リチウム(NCA)バッテリーの生産を開始した。フォルクスワーゲン(VW)、BMWなど欧州の高級EVモデルに供給している。年初には先端技術を採用した高品質EVバッテリーブランド「PRiMX」を立ち上げ、EV事業拡大に大規模投資する戦略を打ち出している。